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19XX年11月25日
午後5時30分
とある7階建てマンションの屋上。
二人の男女が、何やら悲しみに暮れた顔で話をしている。
やがて女は屋上のフェンスを跨がり、一歩間違えれば10メートル以上もある地面に落ちそうな位置に移動した。
男は女を止めようと必死に声を出そうとするが、声が思うように出ない。
そんな男をよそに、女は悲しい瞳の奥に幸せに満ちた顔を隠し「ごめんね…」と言うと同時に高さ10メートル以上もあるマンションの屋上から飛び降りた。
男は目を見開き、その場に泣き崩れた。
そして「わぁーー」と言う男の叫び声が虚しく響いた。
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