俺様

2/4
前へ
/59ページ
次へ
ガシャンッ! 「何すんだよ!てめえ!」 事件から3年後。 あのマンションの近くにある飲食店内。 四人の女がいるテーブルの近くの床に、割れた食器、ぐちゃぐちゃになった食べ物。 そこに気の弱そうなサラリーマンの男の胸ぐらを掴む、ここの飲食店の男の店員。 「ねぇ?洋介?もう止めなよー」 店内にも関わらず、怒鳴る男の店員を止めるテーブルに座っていた女達。 それによって、男の店員はサラリーマンの胸ぐらを離す。 「こいつが、俺様にぶつかって来たのが悪いんだよ!」 「出たー!洋介の俺様!」 女達はキャッキャッと笑い出す。 サラリーマンは隙を見て「すみません」と逃げていった。 「うるせぇよ!お前ら俺様の邪魔しに来たのかよ?」 洋介と呼ばれる男が女達に近付き、眉をピクピクと動かしイライラとしている。 「違うよー!洋介がバイトするって言うから、見に来たんだよー!」 「真面目にしてるからびっくりだよねー!しかも、髪が黒になってるしー」 甲高い声で言う女達。 「うっせぇ!お前ら、さっさと帰れよ!」 洋介がまた女達に怒鳴ると、女達はビビるどころか目を見開き、口をポカンと開けていた。 ゴツンッ! 洋介は頭を抱えて、その場に座った。
/59ページ

最初のコメントを投稿しよう!

431人が本棚に入れています
本棚に追加