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「あぁ~。暇だなぁ。」
数日前の歓迎会においてジャイアンリサイタル&シチューと精神的ダメージのコンボ攻撃により、スネ夫は生死の間を彷徨い、その結果入院を余儀なくされたのだ。
「しっかし、僕もツイてないな。入学早々入院だなんて。」
意識を取り戻したのは昨日の事。今は大事を取って身体を休めていて、明後日あたりには退院できそうだ。
「やぁ、スネ夫君。」
「こんにちわ。」
スネ夫を見舞いに出木杉と静香が病室に入ってきた。
「静香ちゃんに、出木杉。何?僕のお見舞いかい?」
実は、見舞いの来たのはスネ夫のママだけだったりする。
「うん。クラスを代表してお見舞いの来たんだよ。」
「私はその付き添い。」
出木杉はクラスの学級委員長で、仕事としてスネ夫の見舞いに来たのである。
「そうなんだ。ありがとう。」
「意識が戻ったって聞いてね。身体の方は大丈夫かい?」
「もうバッチリさ。明後日くらいには退院できそうだよ。」
「スネ夫さんが入院したって聞いた時は、のび太さんと武さん、もの凄く心配したわよ。」
「そっか。」
自分を心配してくれた友達にスネ夫は感謝していた。その内、一人は入院する原因を作った張本人であるが。
「それからスネ夫君が休んでいた時のノートのコピー。」
「ありがとう。助かるよ。」
出木杉のノートのコピーらしく、事細かく丁寧に書かれていた。
「それじゃ、僕らはこの辺で帰るよ。」
「え?もうちょっとゆっくりしていっても・・。」
実際、見舞いに来てから五分くらいしか経過していなかった。
「ごめん、これから用事があってね。」
「行きましょう、英才さん。」
そう言うと静香は、出木杉と腕を組む様な形で寄り添った。
「それじゃあね。」
「さようなら。」
「・・・。」
出木杉と静香は、そういうとスネ夫の病室を後にした。
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