骨川スネ夫の憂鬱

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「残念な事に同好会だと部費と部室も与えられません。」 「・・・そりゃそうだ。」  そういう訳の分からない同好会に部費も部室もないでろうと思わずにいられないスネ夫である。 「でも部室に関しては大丈夫ですよ。部室の代わりに私の部屋を使いますから。」 「な、なんだってぇ!?」 「ちょっと狭いアパートですけど、部室の代わりにはなりますしね。」  あやとり同好会の部室は、藤原が住んでる部屋らしい(一人暮らし)。 「何故だか知らないけど、ノンちゃんに猛反対されたな。」 「・・・。」  気になる相手が若い女性の部屋に入り浸る事を気にならない訳がなかった。 「でも頑張って説得して、分かってもらえたけどね。」  それでも一週間程、口を利いてはもらえなかった。 「それじゃあ、僕らはこれから部活があるから、帰るね。」 「骨川君、お大事にね」 「またね、スネ夫。」 「あ、ああ。」  のび太と藤原はスネ夫の見舞いを終わらせて、部活に出発した。 「・・・うらやましい。」  年下の自分から見ても藤原はかなり可愛い部類に入るだろう。そんな藤原とのび太と二人きりの密室であやとり三昧。 それに比べて野球部の自分は上級生や同じ部に入ったジャイアンのしごきと言った汗臭い洗礼。天国と地獄かもしれない。天国行きとはいえ、のび太が部長をやってる上に内容があやとりの部に入りたいとは思えない。 ちなみにノン子はバスケ部に入っている。掛け持ちで同好会に入ろうとしたが掛け持ち禁止という校則もあり、バスケ大好きなので、泣く泣く諦めたらしい。のび太を信用しているので、間違いは無いと信じているから心配はないと本人は思い込んでいるが、のび太と藤原の二人組を見ると言いようのない不安に襲われたりもする。
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