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持ち前の運動神経でノン子は無事に着地できたが、のび太は残念ながら不時着。頭を打って気絶してしまった。ノン子はそんな彼をベットへと運び、シャワーを浴びた。
「…はぁ~気持ちよかった。」
シャワーを浴びてサッパリし、ベットの方を見るとまだ気絶しているのび太。
「…いい…よね?」
そういうとノン子は自分の唇をのび太の唇に近づけた。だが、接触数センチで接近をやめたのだ。
「…なんだかズルいかな?寝てる人にこんな事するのって。」
それにのび太の気持ちをまだ確認していない。彼にとってはただの幼馴染でしかないのかもしれない。
「最初のキスは、のびちゃんからの方がいいかな?…な、なんちゃって。」
そう言うとノン子の顔は真っ赤になった。
「う…う~ん。」
「あ、のびちゃん。おき…。」
寝ぼけたままのび太が起き上がろうとすると、そこには偶然ノン子の顔はあり、唇と唇が合わさってしまったのだ。
「あ…うそ?」
のび太にとっても、ノン子にとってもこれがファーストキスである。
「…むぅ。…くーくー。」
状況は全く理解出来ていないのび太は、結局覚醒する事なく再び眠りだした。
「…。」
ノン子は状況を認識すると、部屋から出て行き、再び風呂場に戻った。そして、またシャワーを浴びる事にしたのだが、今度は冷水である。
「冷めろ。冷めろ。冷めろ。…ドキドキ冷めろ。心が熱いの冷めろ。…なんでも良いから冷めてぇ!!」
そんな事を言うノン子でったが、顔は真っ赤でにやけきっていたのである。
結局、のび太はノン子とのキスの事は覚えおらず、ノン子だけがうれし恥かしい想いをしたのである。
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