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その後も真央と花音による妄想自慢大会が長きにわたって繰り広げられ、その間俺は二人の妄想話に参加する気ゼロの刹那と和やかな世間話を楽しんでいた。
「刹那は兄弟とかいないのか?」
「のー、あいはぶリトルブラザー……ふたつ」
「二つ下の弟が一人いるのか?」
「ヤー」
どうやら正解らしく、こくこくと頷いている。
「ユゥは? マオちーだけ?」
この場合は従兄弟を指しているのだろうか? だとすれば答えはノーだ。
「もう一人、真央の妹が居るよ。そういえばしばらく会ってないなぁ」
叔父さん叔母さんともしばらくだ、冬休みの間に真央と帰るべきだったなと今更後悔。
「マオちーのイモート……かわい?」
「すっごく可愛いぞ、真央とはあんまり似てないけどな」
外見とかより内面が、どうして姉はあそこまで変態になってしまったんだろう?
「まぁ今度会う機会があったら紹介するよ。それより刹那の弟は? どんな子?」
「えっと……バカ」
刹那の言葉は謙遜でも何でもなく真剣にそう思っているらしく、的確に弟の特徴を伝えられた事に何やら満足げだ。
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