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ヒリヒリする頭を撫でながら、三人を並べて正座させる。
「まったく、年頃の娘が気軽にそんな話をするんじゃない。」
変態三人組にとりあえず常識というものを説いてみる。あまり意味なさそうだが。
それでもこの娘達を信じて説教を続ける事10分。
「幸也怒ってばっか、機嫌悪いの? お姉ちゃんのおっぱい触ったら機嫌直る?」
この説教がまったく無意味なものだったのだと、思い知らされた。
「うっさい! そんなもん触らんでいい!」
「なによ~、寝込み襲うほど私のおっぱいに夢中なくせに~」
俺の最大の弱みを的確に突いたその一言が始まりだった。
「真央さん、自意識過剰の妄言は控えて下さい。ご主人様の人格が疑われるような事はあってはならないのですから。」
窘めるように言ったのは花音。いつもならばよく言ったと褒めちぎりたいところだが、今はそうもいかない。
真央の言葉は自意識過剰の妄言などではなく、正真正銘の既成事実。まったくの真実なのだから。
「あーら、私の言葉が自意識過剰の妄言かどうかは幸也に聞いてみればいいんじゃない?」
真央は花音が突っ掛かって来るのを待ってました、と言わんばかりの笑顔で言った。
「はぁ……どうしてそこまで強がれるのか、聞くまでもありません。ですよねご主人様?」
真央を小馬鹿にしたようか笑みで尋ねてくる花音に、俺は目を合わせる事すら出来ない。
そんな脂汗だらだらで沈黙する俺の様子を見て、花音の表情が変わった。
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