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「ありがとう。ところであなた、とっても美人さんね。いつもこの時間に働いてるの?また来よっかな」
おかわりのお客さんは、笑顔で彩音に尋ねています。
ですよね、めちゃんこ美人ですよね。その質問も貴女が女性だから許せますが、男が言った日には血祭りですよ。
「美人なんかじゃないですよ」と苦笑いをした後、彩音は返事を返した。
「いえ、私、ここのマスターの娘なんです。いつもは他のバイトの人が働いてますが、今日はその人が急なお休みになってしまったので、変わりに私が。いつもは働いて無いです。でも、よろしければまた来てくださいね」
彩音はそう言うと、「ごゆっくりどうぞ」と笑顔を返し、こちらに帰ってきた。
そうです、普段彩音には店の手伝いはさせてません。理由は、男が彩音をその場で口説き始めるから。
一時期手伝いをさせていた事があるのですが、彩音目当てで豚どもがわんさかと来まして。そいつらにはもちろん制裁を下しましたが。
まあ、そんな天然魔性の女の子・彩音様に店の手伝いなんてさせる事が出来ない訳ですよ。
まあ、バイトの子達もモテますが、個性的過ぎる子達なので心配ないです。
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