another world

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  「昨日の易はの、あながちでたらめという訳でも無いんじゃ……。実はお主は……いや、正確に言うとお嬢ちゃんを含めたお主ら二人は、特別な宿命を背負った人間なんじゃよ……使命と言ってもよいかの」 喋り始めた老人は、落ち着いた口調に戻っていた。 「使命……?」 「あぁ、そうじゃ。人類の存亡をかけて闘わなければならぬという大きな使命がな」 (いきなり何を訳わかんねぇ事を……) 突拍子もない老人の言葉に戸惑いつつも、遥の行方が気になったオレは黙って話を聞いた。 「お主も聞いた事ぐらいはあるじゃろ? 《アトランティス伝説》という言葉を……」 「アトランティス……伝説……?」 アトランティス伝説……確かに耳にした事ぐらいはある。 太古の昔、高度な文明を持ち繁栄と栄華を誇っていたが、世界の覇権を企んだ末、全能の神ゼウスの怒りに触れ海底に沈められたと言われている、古代文明アトランティス帝国。 その真偽については諸説様々だが、オレの認識としては古代ギリシャ時代の神話だと思っている。 当然、実在した文明だとは思ってなかったのだが…… 「そのアトランティスが、遥が失踪した事と何か関係あるとでも言いてぇのか?」 失踪したとは言ってはいないが、老人の話し方や表情をみて、恐らく遥は何かとてつもない事に巻き込まれたんだと直感した。  
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