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「おっはよ~翔太! 今日も朝から健全な高校生してるかな?」
「っんだよ、お前。朝からテンション高ぇなぁ……」
下駄箱で靴を履き替えていると、後ろからトンッと肩を叩かれた。
「テンション高いのは元気な印。今日も一日頑張ってこ~ってね!」
「はいはい、そうですね」
オレ、
浦沢 翔太
に、朝からテンション高めで声をかけてきた、ショートカットで透き通るような肌をしたこの娘、
乙黒 遥
は、幼稚園からの幼なじみで、オレ達は高校に入ってからもずっと同じクラスだった。
「ねぇ、翔太。私、今日部活休みなんだ……で、放課後買い物付き合ってくんない? マック奢るからさ」
「え~。またかよ? お前の買い物長いからなぁ」
「まあまあ、そう言わずに……う~ん。じゃあ、ご一緒にポテトも奢るから。ね!」
遥がそのクリッとした瞳で笑いながら、てへっと舌を出してみせる。
「わかったよ。ま、オレもどうせ暇だからな。言っとくケド、ポテトに釣られた訳じゃねぇぞ! あくまでも、暇・だ・か・ら……だ」
「はいはい、分かりましたよ。じゃあ放課後宜しくね」
「あいよ」
何だかんだ言いながらも、最終的には、さも、当たり前のように、遥に付き合わされる。
高校生になった今でも全く変わらない。
ガキの頃のまんまだ。
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