👣終わりの始まり👣

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麗の強い意思は拳聖が何を言っても曲がる事はなかった。 しぶしぶ諦めた拳聖はぬるくなった珈琲を飲み干して言った。 「それで、気になる情報とは?」 「ええ、実は…高知県の太垣市という所で尾野居の死神の親戚がいる…と」 「尾野居の死神の親戚…それは、いるんじゃないか?親戚ぐらい。伏見 亜矢は尾野居に引っ越して来たんだったな」 「そうなんですが…」 麗は今までよりもっと声を潜めて、 「その死神は…千紗の事らしいの」 「え?」 拳聖は驚いた。尾野居の死神。この事は原因不明の死者が出た街の事なので、こういう噂が出ても驚かない。伏見 亜矢が精神異常で入院した直後から死者は天城 夕ただ1人なので、強引に結びつけたにしろ納得はできる。しかし、死神が木下 千紗だというのなら、話は変わる。
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