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なぜなら、この事を知っているのは渡邊 拳聖と大塚 麗そして…
「…木下 千紗、本人か…?」
「分からないわ。深くまで調べた人が行方不明になった千紗の事を死神扱いしているのかも知れないし…でも、とても気になるの」
拳聖はじっと考えて言った。「とりあえず行かないと分からないな。場所と親戚と言われている人の名前は分かるのか?」
麗は鞄から折り畳んだ紙を取り出し、
「ここにメモしているわ」
と、拳聖に渡した。
「高知県か…日帰りは難しいな。でも、確か高速で行けた筈だな。日曜に行って来る」
拳聖はメモを内ポケットに入れた。
「私も行きたいんですが、用事があって、その日は無理です」
麗は少し寂しそうに俯いた。
「あ~いや、1人で行くよ」
拳聖は慌てて答えた。もともと1人のつもりだったのだが、麗は一緒に行くつもりだったようだ。
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