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「渡邊さん、もし千紗の行方が分かったのなら、よろしくお願いします」
麗には拳聖しか頼れる人がいなかった。栗原、今は篠塚 真美には絶対相談は出来ない。意識が戻った後、千紗の事を聞きに来たが「分からない」と答えた。『死針』の事は伏せた。
自分で背負い込んだ事なのだが、この2年は辛かった。
状況を分かり合える仲間がいる事はとても心強かった。拳聖も同じ思いなのだが、若干複雑だ。
「ああ、早くこの忌まわしい悪夢を終わらせよう」
心の底から思った。
金曜、土曜といろいろ準備をし、日曜の早朝に家を出た。
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