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拳聖は店内のレストランへ戻った。そして従業員に、木下 千紗と歩いていた子と同じ制服を着ている学生を指差し、
「あの制服はどこの高校ですか?」
と聞いた。予想通り「太垣工業ですよ」という答えが返ってきた。
拳聖はこの偶然に驚くと同時に恐ろしさも感じていた。
せっかくの定食も味を覚えてなかった。それどころではないと思うが、明日まで何も出来ない苛立ちと焦りを感じていた。
レストランを出た拳聖は、ひとまずホテルへ戻った。麗に連絡しようか迷い、はっきりしてから、という事で止めた。
しかし、一体どういう事だろうか?一緒にいた女生徒が例の『親戚』なのだろうか?おそらくそうだろう。
拳聖は何か得体の知れない不安を抱いたまま眠りについた。
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