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ソアラが太垣市に入ったのはGWを目前にした4月26日の日曜日だった。
運転しているのは、30歳代位の男性で女性うけしそうな面長の男前である。
高速道路の最終である太垣インターチェンジまで走り、それから西へ15分程走り太垣工業高校を目指す。
「死神の親戚…」
男性の名前は渡邊 拳聖といい。尾野居地区から車を走らせて来た。
家族の死から5年の月日が経った。
悪夢は最大の謎を残し去って行った。
もう、拳聖をこの謎に縛り付けるものはない。しかし、彼は今だ謎を追っていた。
真実を知っている使命感や止められなかった責任感、そんなものではなかった。
ただ、悪夢に振り回され続けた日々にケリをつける…そう、自分の運命にケジメをつける思いで追い続けていた。
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