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廊下を全速力で走る。
やばい…!
やばいやばい……!!
俺…何した?
立ち止まって、額に手を当てて思い出す。
…部活中に寝ちゃって、起きたら先輩がいて、
寝ぼけながら色々聞いて、先輩の答えに何か無性に腹立ってきて、
んで…
先輩に迫って…
…キスした…?
「……!?」
カア~ッと顔が赤くなる。
頭をクシャクシャにして、しゃがみ込む。
俺…何やらかしちゃってんの?
北川先輩に…あんなんするとか…。
…しかも
俺…告白まがいのことしたよな…?
「……」
…思い出すとめっちゃ恥ずかしくなってきた…。
ハァと大きくため息をついて、トボトボと歩き出す。
…北川先輩は、部活でよく話す、いつも明るくてたまに変な先輩だ。
可愛いと思うし、話しやすくて一番好きな先輩でもある。
でも、それだけだ。
意識とかしてなくて、友達みたいな感じだ。
…だったんだけど…
…なんで
俺はあんなことしたわけ…?
自分がわかんねーよ…。
…明日、先輩に顔合わせられっかな…。
俺はまたため息をついた。
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