自覚しました

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「この前は、ごめん…」 二度目の沈黙を破ったのは、葵君だった。 「無理やり…あんなことして…」 『……』 思い出して、顔が赤くなる。 …あわわわわ! めっちゃ緊張してきた…! 「俺…何であんなことしたのか、自分でもわかんなかった」 『……』 ただひたすら床を見つめて、葵君の言葉を頭に入れる。 葵君は…あたしとキスしたことどう思ってるんだろう…? 「先輩は…」 首に手を当てて、葵君が困ったように話す。 「単純だしドジだしたまに意味不明なこと言うし…変な先輩だし…」 『ちょ、ちょっと…』 思わずツッコミを入れる。 「けど…」 ドキッ 葵君が上目遣いで見つめてきた。 やっ…やばいーっ! 慌てて視線をそらす。 「……」 黙り込む葵君。 シーンとする教室。 チラッと葵君を見た。 ドキドキッ また視線が重なる。 そしてー… 「俺……」
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