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「リカ!早く起きろ!遅刻するぞ!!」
遠くでアタシを呼ぶ声がする。
せっかく気持ち良く寝てるのに…。
「早く起きろ!!」
ガバッと布団を剥ぐ。
「寒いー!アキラの馬鹿!」
「やっと起きたか。目覚めの悪いお姫様ですこと。」
アキラが冗談っぽく言う。
「五月蝿い!せっかく気持ち良く寝てたのに。アキラのせいで目覚めが最悪じゃんか。」
文句を言いながら枕をアキラ目掛けて投げてみる。
「んだと?朝に弱いリカのためを思って、せっかく遅刻しないように起こしに来てやってるのに。」
投げた枕を簡単にキャッチして投げ返す。
アタシとアキラの毎朝の光景。
「リカっ!アキラくんっ!急がないと遅刻するわよ!!」
下からお母さんの叫ぶ声がする。
「やばっ!アキラのせいで遅刻しちゃうじゃん。」
アキラが部屋にいるのにお構い無しで制服に着替える。
「俺のせいじゃないだろ。どちらかと言えば……つうか、お前さぁ俺だって一応、男なんですけど。」
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