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灯哉の部屋を出た智と刃は並んで歩きながら話を続けている。
互いの見解。
規律を守り、今まで続いた家系を守ろうとする智。
あるがままなすがままに流れに生きる刃。
全く性格の違う二人ではあったが…やはりたどり着く結論は同じであった。
『灯哉の意思を尊重する』
お庭番として…友人として灯哉がくだした決断を何をおいても優先する。
それを二人は確かめ合う。
そんな二人の前を京樺ともう一人…刃の見知らぬ女性が通り掛かる。
「あっ刃さん。戻られたんですね。お疲れ様です」
「ありがとさん。そっちの娘ははじめましてやな」
微笑む京樺に礼を言うと刃は京樺が連れていた女性の方に気楽な挨拶をすると女性は少し緊張しながらも挨拶を返す。
「真琴(まこと)と言います。本日よりこちらでお世話になります。よろしくお願いします」
「そぅか、あんまり気張らんと気楽にな」
ポンポンッと頭に手を置くとまた智と話しながら歩いて行く。
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