序章

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「仕方…ないですね…」 「やったっ!流石は首領」 渋々…そういった感じで智が認めると周りのみんなが一斉に歓喜の声をあげる。 そんな様子を一人苦笑いしながら見ている智の肩を刃はポンッと叩く。 「よう決めたな」 「言ったからにはきちんと守れよ」 「任せとき」 首領と一介のお庭番の会話には見えないが、智と刃…そして灯哉は同じ時期に産まれ育ち主従と上下の立場ではあるが、兄弟のような関係を今でも維持していた。 お庭番達と仲間の様に接して主従を気にしない灯哉。 そんな灯哉を諌めながらお庭番をまとめる智。 そして智に対して仲間として間を繋ぐ刃。 そんな三人とお庭番の面々が他では有り得ないくらいに近い距離にある。 それがこの国を平和にしていたのだろうか?小国ではあるが国の内外を問わずに争いの少ない平和な生活を送っていた。
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