美雨

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 慌てて先程の右足のふくらはぎを確認してみると、1時間前に見た小さな伝線は事もあろうにふくらはぎの全てを見せる程の大きさまでに広がっていた。 「やだ!いつの間にこんなに…」  頭の真上からバケツ満タンに溜まった『 羞恥』を勢いよくかけ流された速度で、恥ずかしさで一杯になっていく。  右脳と左脳が一緒くた!  顔が赤く染まっていく自分が判る。頭皮がじんじんと痛みながら始まる自問自答。  痛い。  痛い!  この姿でいつから!?  どうして気づかなかったのだろう!  大きく裂けて破けたストッキング姿を男性に、しかもこんなにどこの世界かから現れたような人に指摘されるなんて恥ずかしくて仕方ない。
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