俺の困った幼馴染み

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「ん……武ちゃん……武ちゃん!!」 んーうるさいな。 「武ちゃん!!」 「うおっ!! はぁー、何だよ夏樹」 朝から騒がしい奴だな。 今起こしに来てくれたこいつは、俺の幼馴染の海野夏樹だ。茶髪で肩までのショート、目も大きく童顔で可愛いと思う。背は確か155㎝って言ってたかな。 「学校に行く時間だから起こしてあげたんでしょ?」 へ?今何時だ。7時50分か。今から行けば遅刻ギリギリだな。 「ああ、ありがとう夏樹。すぐ行くから部屋から出てくれ」 「え?何でよ。ここにいてもいいじゃない」 こいつは本気でそんなこと言ってんのか?言うの恥ずかしいんだけどな。 だけどな、ここで言わないと夏樹は出て行かなそうだもんな。恥ずかしさを我慢して言うしかないな。 「……着替えるから出て行ってくれって事だよ」 夏樹はしばらくキョトンとしていたが、やっと俺の言葉の意味を理解したのか、顔が段々赤くなってきた。 「ご、ごめん!!」 そう言って夏樹は俺の部屋から走って出て行った。 「たくっ、しょうがないな」 そう言いながらも俺は制服に着替えて部屋から出る。しかしその瞬間に何かを踏んで、世界が反転した。 「へ?おわぁぁぁぁぁーー」 俺は盛大に階段を転げ落ちた。 「あはははは、ひっ掛ったーー」 なんだよ、夏樹。なに笑ってんだよ。 つーか何踏んだんだよ。 俺は一緒に落ちてきた物を見てみた。 これは……うん、バナナの皮だね。なんでこんなもの俺の部屋の前に? 「バナナの皮で滑るなんていつの芸人よー」 まさか……。
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