俺の困った幼馴染み

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「夏樹。元気になったんなら今すぐ帰れよ」 おーい。今更わざとらしく咳するんじゃねえよ。 うーんでもな……さっきは本当に熱あったしな。 とりあえず仮病かどうか確かめるか。 「どうしたの?武ちゃん」 なんで部屋の隅に逃げる。 「何で逃げるんだよ」 俺は軽くショックを受けので聞いてみた。すると夏樹は変な答えを返してきた。 「だって、武ちゃんの顔やらしいんだもん。私に何するつもり?」 なんもしねーよ。つーか俺やらしい顔になってるのかよ。鏡で見てみたいな。 「大丈夫だよ。お前みたいな幼児体型になんか何もする気も起きねぇよ」 夏樹はたいして発達もしていな幼児体型だ。俺はロリコンじゃないのでそう言う気は起きない。 俺の言葉を聞いた夏樹は、ショックを受けたような顔になった。だが次の瞬間には恐い顔になっている。 「武ちゃん。気にしてる事はっきり言わないでくれる?地獄に落とすよ?」 やばいやばいやばい。めっちゃ顔恐い。般若なんか目じゃないね。 恐いって。そんな顔しながら近づいてこないで。 終わった……俺のたいして充実していない人生が今日ここで終わる。 夏樹との距離が残り1メートルという所で、いきなり夏樹が俺に倒れかかってきた。
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