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「夏樹。あいつをあの世に送るのを手伝ってくれ」
「ごめんね武ちゃん。私用事あるんだ」
「夏樹が悪いんだから手伝ってくれよ」
「駄目だって。今日は大事な用事なんだから」
用事か。でもなー、自分のせいで俺が近所の奥さんから白い目で見られるかもしれないのにな。
そこまで大事な用事なのかよ。
「なんの用事何だ?」
「教えなーい」
夏樹は舌をだしてそう言った。
「じゃあ私帰るね」
夏樹は玄関から出ていく。
気になる。あいつの用事がなんなのかがもの凄く気になる。
もしくだらない用事だったら、昨日こっそり撮った寝顔写真ばらまいてやる。
そう心に誓った俺は、夏樹の家から死角になる曲がり角で、夏樹が出てくるのを待っている。
おっやっと出てきたな。
ふむ、服装はジーパンにフード付きのパーカーか。
よし!尾行開始。
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