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「夏樹ちゃんこれから何所に行くのかな?」
んー……どこに行くかって聞かれてもな。
「彼氏とかできたのかもよ」
「ないない夏樹に限ってそんな事あり得ない」
俺は手をぶんぶん振って否定した。
「でもさー、夏樹ちゃん可愛いから彼氏の一人か二人いてもおかしくないと思うけど」
「でもな、あいつ告白されてもいつも断ってるし」
夏樹は一週間に一度は男から告白されている。
だがOKしたという事を聞いた事がない。
「気になるんだ」
雪野が探るようにそう言ってきた。
「そりゃあ、まあ……幼馴染みだしな」
「あっ、夏樹ちゃんレストランに入ったよ」
俺は素早く夏樹に目を向ける。夏樹はオシャレなレストランに入って行った。
「これは本当に彼氏かもよ」
おいおいおいおい。雪野楽しそうだな。俺はなんだかモヤッとしてるんだが。何か納得できないんだよな。
「少しここで待ってみる?」
「ん?ああ、そうするか」
俺達は夏樹がレストランから出てくるのを待つ事にした。
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