尾行って第三者から見たらストーカーだよね

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「はい残念。ちゃんとお金払って下さいね」 はい、無理でしたよ。 え?大食いの武憲?あれはね、ワンコそばの事だよ。あれなら30杯ぐらいいけるんだけどな。 もう最後らへんなんて、あへあへ言いながら食ってたもん。前に座ってる雪野の視線が痛かった。 「ちょっと待てよ夏樹」 俺はいつの間にか歩き出していた夏樹に声をかけた。 「何?」 あっもう敬語でもなくなったね。 「何でこんな所で働いてるんだよ」 俺がそう聞くと、夏樹は焦っているように見える。 「べ、別にいいでしょ。どこで働こうが私の勝手じゃない」 確かにそうだけどさ。 夏樹は俺から逃げるように厨房の奥へと引っ込んだ。 「んー、ここのカレー美味しかった」 今までゆっくりと食べていた雪野がやっと終わったようだ。 「そっかじゃあ会計しに行くか」 「うん」 そう言ってレジの前に来たのはいいのだが……。 「財布が……無い」 財布がないのだ。 思い出せば俺は財布を持ってこなかった。なのに持ってると思いこんでいた。 これはやばい。やばいぞ。こうなったら最後の手段だ。 「ごめん雪野。今度必ず返すから、今日は払ってくれないか!」 俺は土下座をしながら頼み込む。 プライド?そんなもの母さんの腹の中に置いてきたわ!
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