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雪野はしばらく腕を組んで考えている。
「うーん……。今度一緒にお出かけしてくれるならいいよ」
お出かけ?そんなもので済むのなら。
「もちろんだ。ありがとう雪野」
雪野は俺の返事を聞いてニッコリと笑った後に、財布を取り出して支払いをしてくれた。
そしてレストランを出て、家に向かって歩いている。
「それじゃあ私はこっちの方向だから。月曜日に学校で会おうね」
「あっ待てよ。どうせなら家まで送ってくぞ?」
雪野を引きとめてそう言うと、雪野は焦り出した。
「わ、悪いからいいよ」
何だ?おかしな奴だな。
「そ……そうか?じゃあ月曜日にな」
「う、うん。じゃあね」
雪野は手をぶんぶん振りながら、走って帰って行った。
「元気なやつだな」
俺は一人呟き家に向かって歩き出す。
結局、夏樹があそこで働いていた理由は、わからなかったけどなかなか楽しかったな。
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