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人を愛する幸せも、
人に愛された幸せも、
何一つ感じ無い自分なのに。
逸も付き添う様に孤独感だけがあった。
ただ降りしきる桜の花びらの様に降り積もる淋しさだけがあった。
要一は、
誰かを愛したかった。
誰かに愛されたかった。
ただ何かが足りない。
要一の心は、逸も渇いていた。
絶対に、必要なはずなのに。
誰が相手でも、
何をされても、
自分の渇きを癒す事が出来なかった。
それが家庭でも、
仕事でも、
趣味やレジャーでも。
自分を癒す事が出来ない日々。
まるで誰かに掛けられた悪い魔法の様に。
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