ガラクタな家族

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まるで壊れた人形の様だった。 華奢な身体、 脅えた大きな瞳、 透き通る様な肌、 それら全てが徹を興奮させた。 玄関で声も上げず座り込む娘の唇に、 徹は、むしゃぶりついた。 堅く閉じた唇。 頭と顎に手をかけ、こじ開け舌を入れた。 娘の歯や舌を舐め回す快感。 徹は、余りの気持ち良さに鳥肌が立つた。 殴られたショックで何が起きたのか解らなかった愛だが、 下半身むき出しで自分の唇を汚し興奮している父親に恐怖を感じ、 必死で歯を噛み締めた。 愛は、細い手足を使い必死に恐怖から逃れようともがいたが、 徹は拳を握り、もがく愛の腹部を思いきり、殴り付けた。 悲鳴を上げ苦しむ娘を仰向けにし、 馬乗りになりながら、徹は叫ぶ。 「お前は、俺の物だ!誰にもやらない、お前だけ幸せなんかにさせてたまるか!」 叫びながら娘の制服に手をかけ、 引きちぎり、 小さな胸にむしゃぶりつき、 舐め回す。 右手で自分の陰部をしごき、 左手で娘の股間をまさぐる。 愛は、殴られた腹部が痛み呼吸さえ出来ない。 ただ逃げられない現実だけがそこに有った。 父親の形相や身体や股間を、 恐怖感や絶望感を、 小さな身体が耐えられない全てを。 愛は、うわごとの様に呟く。 「お願い殴らないで。お願い助けて、お願いもうやめて、お願い、お願い………」 こんなのヤダ、こんな汚らしい、こんなケガラワしい、こんな惨めな姿に。少女は、絶望した。 徹は、興奮していた。 呼吸すら出来ない娘の股間に体を割り込み、 腰を落とす事だけしか頭に無かった。 一瞬の間が少女の恐怖感を頂点に高めた。 その時、 愛の身体が突然自由になった。 いつの間にか騒ぎを聞き付けたアパートの住人が周りを取り囲み、 徹を羽交い締めで押さえ付けていた。 愛は、破かれた制服を手で押さえ、玄関から逃げ出した。 部屋の中では数人の男女が怒鳴りながら暴れていた。 愛は、振り返る事も出来ず、裸足で駆け出した。 助かった事よりも、隠れたかった。 誰にも今の汚れた自分を見せたくなかった。
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