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車を走らせること2時間
拓弥が“着いた”と言った場所は測られない程広いお屋敷だった
やはり格が違う
改めてその現実を見せ付けられた
『森谷さん…学校行ってないかな?』
拓「多分、今日は監禁状態だと思う」
『監禁…』
でも、普通に入ったら追い出されないかな?
無理な気がするんだけど
そんなことを考えていると拓弥はスタスタを歩いて行く
私は駆け寄って拓弥の斜め後ろを着いていく
インターホンであろうボタンを押す
“どちら様でしょうか?”
拓「北條と申します。お嬢様に用があったのですが」
拓弥は慣れたように淡々と話す
“お嬢様はいらっしゃいませんので申し訳ありませんがお引き取り下さい”
拓「そうですか。ではまた来ます
失礼します」
『やっぱり学校行ったんだよ』
拓「な訳ないだろ?絶対こん中にいるって…」
その根拠はどこから来るのか
拓「あの子は幼い時から厳しい英才教育を受けてきたんだ
そんな事をさせる奴等があの子をそのまま放っておくと思うか?
きっと“転校”させる気だってあるはずだよ」
『そんなっ…転校なんて駄目!!』
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