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『その夢が何かはあなたが夢を見た時にわかる様になってる。さっき私はあなたの額から力を注いだわ。決められた夢に係わった瞬間、あなたの額が信号を出すから。』
『私の額が?』
私はまだ少しじんじんと痛みの残る額に触れた。かすかに熱が残っていた。
『ここからはしっかり聞いてね。』
『うん。』
『まず、人には現実の世界と夢の世界が存在する。それぞれは独立した世界。あなたは夢の世界に入り込む事ができる様になった。あなたの中で現実の世界と夢の世界が交わる事になるわ。』
『う、う~ん?』
よくわからなかった。
『つまりは、夢の中であなたは現実の世界の様にしっかりした意識をもって行動する事になる。夢が現実になる。二つの世界があなたの中で交わるという事よ。わかった?』
『う、うん。』
本当はよくわからなかったけど、これ以上説明されても余計わからなくなりそうな気がした。
『ここで約束。二つの世界が交わってもいいのは繭の中だけ。外の世界で二つの世界を交わらせてはいけない。守れる?』
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