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「みっちゃんも大分詳しくなってきたなぁ。」
車から降りた佐々木副店長が、くしゃくしゃと頭を撫でてくる。
まるで幼い妹をなでるような手つきは、恥ずかしさの反面私を励ましてくれる。
すると、別の車の整備をしていた野崎さんがひょいと顔を出した。
「みっちゃんも成長したなぁ。」
父と同じ年の野崎さんは、まるで自分の娘を見るように目を細める。
その優しい目も、佐々木副店長と同じように私を励ましてくれる。
きついと言われるガソリンスタンドで長くバイトを続けられるのは、周りの温かな人たちの優しさだと思う。
私は笑顔を浮かべて、あと1時間立つフィールドに戻った。
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