そこにある恐怖

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当然先生に見つかり、私達は全員先生にこっぴどく叱られた。 いわゆる連帯責任だ。 まぁそんな事で懲りるような連中ではないから、また、ヒソヒソ…コソコソ…とバックからおやつを出しては、小さなお茶会を開いていた。 夜も更けてくると、一人…また一人と没して行く…。話し掛けても返事が返ってこなくなると、一番近くの級友が確認しに行き「あちゃー●●ちゃん没したわ~」と報告がある。 「しゃーない寝かしたるか(笑)」とまた残った級友でお喋りが始まる。 しかしそれも余り長くは続かない…。 結局、最後の一人…私だけになってしまった…。 私自身も、一日中緊張の連続で、体はヘロヘロだった。 できれば、誰よりも先に眠りたかった。でも寝たら最後のような、そんな恐怖があったから怖くて眠れ無かったのだ…。 眠っちゃいけない❗そう思いながらも体は正直だ…ウトウトと瞼がおりてくる。何度か堪えたのだがヤハリ眠気には勝てない…。 ついに瞼が落ちてしまった。気力ではもう目が開かない…。 とたんに、その瞬間を待ち兼ねていたかのように体が固くなった…。金縛りだ…。 私は金縛りが大嫌いだ…。 自分の自由を奪われ、霊体のなすがままに扱われるのは嫌いだ。 体が動かないぶん恐怖も倍増する…。 暫く体を動かそうと努力した。金縛りのおかげか目は完全に冴えてしまっていた。 「うっううう…。」微かだが声がしてきた。その声は段々大きくなっていく…やっぱり来た。 おびただしい数の霊体に囲まれているのだから、こうなることは大体予測していた。 しかし何かが違う…。 声は通路を挟んだ反対側のベットの下から聞こえてくる…。 横目でそーっと見る。 月明かりで部屋はぼうっと浮かんで見える。 ベットの下は暗い…けれど何かが動いているのがわかる…。いや…うごめいている…そんな表現の方が正しい…。 ぞぞぞぞぞ…そんな感じでうごめいていた…。 全身に寒気がはしる。怖いというよりおぞましいの方が似合うだろう…。 その黒い影は、体制を変えながら、ベットの下からはいずり通路に出てこようとして居る様に思えた。 来る❗今まで会ったことも無い何かが来る❗❗ 恐怖で全身に悪寒がはしる❗けれど金縛りで体はびくともしない❗❗ おぞましく揺れ動く黒い影はじりじりとその距離を縮める…❗❗
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