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それにしても、そいつらは人を何だと思っているのだろう。正直、あまり関わりたくないと思った。
そしてクラスの女子達も……何を考えているのだろうか。
玩具という存在になってまで……、捨てられる事前提でもて遊ばれてまで、何故早瀬君とやらの隣を望むのだろうか。しかも全員。
あの菜々もこれだ。菜々はハッキリ言って中学の時から男子は苦手な部類だったはず。どんなにかっこいい人がいても「鑑賞」とか言って笑っている子だった。
そんな菜々でさえここまでお熱になると言う事は……そんなにかっこいい人なのだろうか。
……わかりかねる。
「運が良ければ早瀬くん達の目に止まるかもしれないよ! ほら、化粧して髪もとかして! スカートはもっと短く! アンタもオシャレすればそれなりなんだから! 髪は結構綺麗だし童顔だけど顔立ちも悪くないし。……あっ、もっと柔らかい目つきで! 何かゴル…………不良みたいな顔になってるってば!」
「ゴルって何だ。まさかゴル○か、ゴ○ゴ13の事か」
言い直したのは優しさのつもりか。かえって傷ついたぞ。今日初めて鏡見たくなったぞゴルァ。
ハァ、と溜め息をついて私は近くにあった自分の席にドッカリ座る。
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