707人が本棚に入れています
本棚に追加
元来、遺伝子に組み込まれているデータ以上には恋愛になんて興味がなかった。
恋愛への興味が人並み以下だった上に別に可愛い顔でもなくスタイルも良いわけではないので、恋愛沙汰が向こうからやってくる事もなかった。
……ま、だからといって何というわけでもないけど。
今は色々忙しい上に、やりかけのゲームとかクリアしたいからそんな暇ないんだよね。あ、あとガ○ダムの再放送制覇しなきゃなぁ。
……なんて。
そんな私も、いつか普通の女子高生みたいな甘い恋愛をする日が来るのかなー……と期待しないでボンヤリ思っていたら。
案の定、不意打ちのように私にやって来たのは甘い恋愛とはかけ離れた、納豆のような好き嫌いの別れる風変わりな恋愛。
もう、癖のあるのなんのって。
涙も夢も不浄も越えた。その恋物語は納豆のような粘っこい意地と、納豆特有の強い臭いのようなストレートな心と、混ぜられたネギの風味のような僅かな奇跡で綴られる。
乙女にあるまじき、頑固で歪なそれ――納豆――は
実は私の大好物
.
最初のコメントを投稿しよう!