あっちを向いて/H/了

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夜が明けては、また夜が来る。 何度通した夜か分からない。 それでも今も尚、小十郎は『あっち』の方向を分からないでいる。 夜の顔を見せるとき、小十郎は行為に夢中になる。 昼の顔を見せるとき、夜の顔を隠す小十郎を政宗は知っている。 だから小十郎は一生問うってこない。これからも知る事はないのだ。 『あっち』とは、蝋燭の方。 そしてそれを辿ると、『あっち』は『翌日の蝋燭の方向』。 毎晩、政宗は 『明日もまた同じ時に向かせるから、 蝋燭を眺めてSEXの終わりを惜しめ』と仕掛けているのだ。 今宵も城内の一室には、普段使われる長さより太めで長い蝋燭が、 小十郎の乱れ狂う顔を照らす。 了 07/11/18 ////////////////////// 「あっちむいてほい」と「濡れ場」でこうなりました。 なかなか頭を過ぎった単語だけで書けるもんですよね。 いや、いつもこうなのですけども。 濡れ場を最後まで書いたのは多分初めて。 政宗様はいつ昇天してるんでしょうか… 身体に精液を掛けたあと、それをまた用いてエロリアスになっていくんです。実は。 でもとりあえずボキャが足りなくて、 これ以上書くと同じ言葉を何度も用いそうなので自重。 恥ずかしや恥ずかしや……
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