あっちを向いて/H/了

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ぽたぽたと小十郎の胸に額に頬に、政宗のしょっぱい熱が降る。 政宗に負担を掛けまいという配慮から、自らも率先して体位を固定するので、 小十郎にもうっすらと汗が滲んでいる。 政宗の滴り落ちる汗が冷えて落ちて、小十郎の肌に浮く温かい汗と混じる。 それにへばり付く髪が猥らだ。 稀に唇に落ちてくるのを舐めとる舌もまた政宗をそそった。 冷える夜に、蒸し返すような熱気。
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