あっちを向いて/H/了

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「いいか、小十郎?」 「ぐぅっ……!!はっい…………政宗っ様っ……」 不意に政宗が奥を攻める。 衝撃に仰け反って呻く小十郎。 小十郎は必ず身を仰け反らせると、顔を背ける。蝋燭の方だ。 あと半分くらい。溶けてまた固まっていく白い蝋は精液を思わせる。 再度固まる蝋は冷えると固まる。 その冷えを明かりで温かさを保つから、そう見えるのだろうか。 (ああ、下に固まりゆく蝋にまで火が灯れば……) 行為に夢中になっている間の小十郎は、 昼の鬼の小十郎を思わせないほどに猥らな望みをする。 小十郎の視界は、調度そう思った時に陰る。
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