天草銀物語

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俺はキャバクラが大好きで働いてた頃は土曜日は必ず行っていた。その日はここに入って初めてキャバクラの夢を見る。楽しくて、いつまでも居たくて・・・そん中、起こされる。俺はムカついた。風呂に入れることになった。俺は自分の顔が久々に見れるので嬉しかった。しかし、風呂場で見た光景はあまりに衝撃的だった。見渡す限り、老人ホームような、でも何か違う。思ったのは人間!?俺は少し、その人達と一緒の湯船に入るのが嫌だった。風呂からあがると、また鉄格子の部屋に戻る。常に看護師がついていて、逃げようと思っても出口がわからないし、出られるのが遅くなるので戻るしかなかった。退院する前にはそこで何ヶ月かか過ごさなければならない。だけど、そこにはTVがある。そこに行けると思うと嬉しくなった。しかし、それすらも淡い夢だった。それからが本当の地獄の始まりだった。神様は残酷だ。
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