【2】フィーネ=フィアレイク

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悠裏様 ―――――――――――  ――決戦当日の早朝、レインは目が覚めてしまい、1人外に出ていた。  まだ、霧がかかり目の前もよく見えないほどの視界の悪さ……だが、太陽が出てくれば霧は勝手に晴れてくれる。    昨夜は綺麗に月が出ていた。  そういう時は決まって次の日は晴れる事が多い。    レインは何を思ったか、いきなり剣をすっぱ抜いた。  踏み込まずにその場で剣を水平に振るい、さらに空に十字を描くように下から上に切り上げる。   それだけでは止まらず、レインは剣を目の高さに持ち上げ、切っ先を正面に向けて、弓に矢をつがえて引き絞るような構えをとった。   「はあぁぁぁっ!!」    レインは放たれた矢のように一足飛びに突進する。  5メートルの距離を疾風のごとく駆け抜け、ピタッと止まる。  しばらく、そのまま止まっていたが後ろから拍手が聞こえ、拍手がした方向に目を向ける。   「相変わらず見事な動きだ、レイン……君は剣を振るっている時が一番のようだね」   「セプト……いつからいたんだ?」   「――ちょっと前かな?……さすがに眠れなくてね」   眠れない?セプトが? 何故だ?  
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