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悠裏様
―――――――――――
レインは手紙をじっと見つめる。
一字一句、丁寧に読み上げると、内容を理解したレインはカタカタと指を震わせていた。
「そんな……いや、まさか!?」
『私達、フィアレイク国は決して同盟国であるシェフィールド国を、裏切ってなどいません。
これは、虚妄でも言い訳でもありません。
これは真実です。
レイン……もう事態は止められないでしょう、でも貴方には知ってもらいたかった。裏切者のまま、レインには討たれたくなかった。おそらく言葉を交わせないままになるでしょう。さようなら愛しいレイン……
フィーネ』
手紙の内容に頭をハンマーで殴られたような衝撃を覚える。
レインは自分が一番危惧していた事が、現実となったことに狼狽していた。
「これが真実……。
だとしても皆を止める術がない。これだけでは、確固たる証拠が無ければ……」
レインは策を次々と考えるが、どれもあやふやなもので決定打にはならない。
誰かが強く主張すれば、一瞬で吹き飛ぶようなものばかりだ。
「……待てよ、止める方法が1つだけある……。失敗すれば、自分の命はないが……それは天に賭けるしかない」
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