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「あの……先生?」
フリーズしていた私は加藤君の呼び掛けで現実に戻ってきた。
「あっ、すいません」
「先生今日は謝ってばかりですね」
加藤君が笑いながら言った。
また笑われてしまった。
なんとかして挽回したいんだけど…。
こうなったら同じ高校で隣のクラスだったんですって!
話膨らませてみる?
イヤイヤ…話し続ける自信が全く無い。
…取り敢えず加藤君は私の担当なんだもの。
慣れるまではあまり余計な事言わない様にしとこう。
私が1人でそんな事考えているとは知らない加藤君は、今回の仕事について一生懸命説明してくれていた。
しまった!
なんも聞いてなかった!
「…という感じなんですが、いかがでしょう?」
何にも聞いてなかったけどまた加藤君に会えるなら………。
「やります」
そう答えていた。
誓って、仕事をだしにしたのは今回が初めてです。
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