―2人にしないで!!―

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「加藤正輝です。宜しくお願いします」 目の前のイケメンが爽やかな笑顔で私に微笑みかけている。 一瞬その笑顔に目眩が興ったが、カラッカラになった口で『あっ!あ、綾部です!』と名乗った。 目の前のイケメンは笑いを堪えてか、肩が揺れている。 どっどもった!! しかも笑われた~!! 泣きたい…。 1人今の失態を反省している処へ、今まで存在を忘れていた木村さんの声が入った。 「そういう訳で、今回からうちの加藤が担当となりますので。どうか一つ宜しくお願いします」 ちょっとたれ目な顔を更に崩しながら、木村さんは笑っている。 「あっ、はぁ。」 木村さん………あなた、なんて人を連れてくるんですか。 よりによって、よりによって……加藤君だなんて! .
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