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「ハイ、エミリ。今日も無愛想なのね。たまには仕事を休んで男とデートしてみたら? ドレスなら貸してあげるわよ」
「ドレスは自分で用意できます。ご心配ありがとう」
「あらそう、じゃぁ男の方を貸そうかしら?」
「それも、自分で用意できます。ご心配ありがとう」
うーん。俺にはよく解らない、女の世界って奴なのか?
こんなやり取りを、毎回続けてるんだろう。
しかし、表情を変えていないとはいえ、内心ムカついているに違いない。
で、俺に「協力しろ」なんて、女らしい一面を垣間見たと、喜ぶべきなんだろうか。
……正直、この二人の間にいるのは、肝が縮む。
そして、またカードが配られた。
エミリが片目を瞑って合図をした。
どうやら勝負に出るらしい。
ウィンクなんだろうが、無表情なので可愛げなんかありゃしない。 ……まぁ、そこがいいんだけど。
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