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─初めて聞かされた架純の真実
「でも、なんでライバルの大紀じゃなくて私を狙ったの?」
[私も正確には分かりませんが、おそらく架純様は萩原様を傷つければ絢音様が分かってくれないと考えたのでしょう。直接絢音様を傷つければ友情も壊れますが何より分かってくれるとお考えなさったそうで…]
「そっかー、ありがとう」
[いえ…今日は申し訳ありませんでした。]
「え?」
[絢音様の言ってた通り私どもがやった行為は犯罪です。]
「大丈夫!警察に言わないから♪」
[いえ、そうではなく]
「え?」
[絢音様を深く傷つけてしまい申し訳ないなって]
「なーんだ…私なら全然平気です」
[架純様は幸せ者ですね。こんな優しく素敵な方がお友達で。]
「いやいや、私なんもしてないし」
[優しさは知らないうちに生まれるものですから]
ミラー越しにニコっと笑顔を私に向ける平泉さん
「あ…ありがとうございますっ」
何言っていいか分からず、とっさに出てきた言葉。
でも確かに感謝の気持ちはあった。
「平泉さん、本当は優しいんですね」
[そんな事ありません]
「なんか見直したわ~♪」
[なんですか、それ]
笑いながら話す平泉の目からは優しさが生まれてた
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