《時をかけるオッサン》

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美智子 「じゃあさ、五年後に行きなさい」 安原 「イヤー、それもどうかなぁ」 春菜 「(イラッとして)何なのよ!」 安原 「万が一、この『メゾン・サブリナ』が無くなっていたらどうします?」 今井 「そんな事ありませんよ!」 安原 「だから、どうして言い切れるんですか?」 今井 「理由なんかありませんよ!」 安原 「この『メゾン・サブリナ』が永遠にあったらいいなぁ。という願望に過ぎない」 鶴見 「何だかんだ理由付けて、結局行きたくないだけか?」 安原 「アァそうさ! 行きたくないさ! だって怖いもん!」 リサ 「それは分かるけど……」 木下 「半年後」 安原 「え?」 今井 「そうですね。半年位なら状況もそんなに変わってないはずです」 安原 「イヤー、どうでしょうか?」 春菜 「おだまり! 半年後にお行きなさい!」 安原 「(渋々)分かりました」 リサ 「やっと決まった」 今井 「その前に、注意があります」 安原 「何でしょうか?」 今井 「(偉そうに)決して歴史を変えるな。そして誰にも会わずに帰って来い」 安原 「どうして急に態度がデカいんですか?」 鶴見 「まぁ、どれもこれも成功したらの話だけどな」 安原 「(鶴見に)あんたはいつもいつも!」 春菜 「鶴見、それ以上余計な事言わないでちょうだい。せっかく話がまとまったんだから」 鶴見 「ハイハイ」
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