《時をかけるオッサン》

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リサ 「安原さん、大丈夫ですよ。管理人さんが作ったタイムマシンなんですから」 安原 「そこが一番のネックなんですよ」 今井 「それはどういう意味でしょう?」 安原 「言葉の通りですよ!」 今井 「あなたは、さっきから、男らしくないなぁ!」 安原 「男らしいって何ですか!」 今井 「あなた以外の男の人ですよ!」 美智子 「(二人に割って入り)まぁまぁまぁ。とにかく今は、タイムマシンの成功と安原の無事を祈りましょうよ」 今井 「スイマセン。取り乱してしまいました」 安原 「こちらこそ、スイマセン」 春菜 「そうよ。これから半年間会えなくなるけど、頑張って来なさい、安原」 鶴見 「そういう事じゃねーだろ」 春菜 「何が?」 鶴見 「別に半年間旅に出るんじゃないんだから」 春菜 「でも半年後に行くのよ」 リサ 「だから、半年後の未来に行くだけで、すぐに現在に戻って来れるのよ」 春菜 「そうなの? どうして?」 今井 「一体どこから説明すれば良いのでしょうか?」 鶴見 「(からかって)学校で習わなかったのか?」 春菜 「習ってないわ」 鶴見 「ゆとり教育のしわ寄せが、こんな所に来たか」 春菜 「私だけ習ってないのね?」 美智子 「お嬢様、本気にしないで下さい。鶴見さんも余計な事言わないで」 春菜 「何? 違うの? 結局安原は、いつに行って、いつ帰って来るワケ?」 美智子 「お嬢様、詳しい説明は後程じっくりと致します」
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