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加納
「こっちの話です」
安原
「（玄関を見て、ソワソワ）……」
加納
「どうかしました？」
安原
「いいえ……（ソワソワ）」
加納
「気になるなぁ」
安原
「悪いが席を外して貰いたい」
加納
「どうしてですか？」
安原
「それは……それは言えない」
加納
「用が済んだら、すぐ帰りますから」
安原
「その用を別の日にして貰いたい」
加納
「どうして？」
安原
「仮の話。タイムマシンで未来を変えてしまった人が、この半年間、自責の念にかられ悶々と過ごしている」
加納
「はい？」
安原
「だから、もしものコーナー。それが君ならどうする？」
加納
「僕が未来を変えて自責の念にかられるんですか？」
安原
「そう」
加納
「そんなのありっこない。だって、タイムマシン持ってませんもん」
安原
「だから、もしも！」
加納
「もしもかぁ。（考えて）……うん、簡単ですよ……」
間。
安原
「言えよ」
加納
「タイムマシンで歴史が変わる前に先回りして、自分を阻止します」
安原
「タイムマシンは無い！」
加納
「知ってますよ。それを前提に話してるんじゃないですか」
安原
「そうじゃなくて、一度未来の歴史をかえてしまってから、タイムマシンが無くなった」
加納
「どうして？」
安原
「壊した」
加納
「勿体ない」
安原
「そんな事はいいんだ！ で、どうする？」
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