《時をかけるオッサン》

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リサ 「安原さん、どうしたの? 如月さんに楯突いたりして」 安原 「お嬢様の為です」 鶴見 「何かよく分かんないけど、ナイスファイトだったぞ」 加納 「で、結局どなたが?」 安原 「見て分かるだろ。この二人(鶴見とリサ)だ」 今井 「男性陣も決め直しましょうよ」 安原 「うるさい!」 今井 「そんなに怒らなくても」 リサ 「私、パス」 安原 「今更そんな事言わないで下さい」 リサ 「だって、こんな強引に決められても、後味悪いし」 安原 「いいんです。これで丸く収まりました」 リサ 「どこが? 完全に安原さんのゴリ押しじゃん」 安原 「とにかく、鶴見さんと朝日奈さんが一番お似合いなんですよ」 鶴見 「安原さん、あんたを見直したぜ」 安原 「(鶴見とリサの手を握りしめ)おめでとう。お幸せに」 鶴見 「ありがとう」 リサ 「お幸せにって、どういう意味?」 安原 「自分はこれで失礼します」 安原、玄関から退場。 玄関の外、眩い光が放たれる。 加納 「結婚式場のチラシの撮影するだけなのに、何て真面目な人なんだ」 今井 「あっ、そうか」 鶴見 「何が?」 今井 「あれですよ」 リサ 「あれって?」 今井 「安原さん、半年前」 鶴見 「あー、あれか」 リサ 「あー、あれね」 加納 「あれって何ですか?」
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