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「人間とアドノマリーの身体能力の差はおよそ3倍だ。」
マジで!?と仁は思う。
(100メートルを俺が目覚めれば4秒で行けるってことだよな?)
アホなことを考える仁。
「だがお前がアドノマリーとして目覚めても肉体的には弱い。」
え?と仁は自分の耳を疑った。弱い?
エリスの期待、覚醒すれば強くなれるという思いがあったのでショックを受ける。
ずーんと沈んでいる仁を閻は苦笑する。
「そんなに凹むな。別に肉体が弱くとも別の力で補えばいいことだろ?それにだ、俺たちの中にも肉体が弱い奴なんてそこら中にいんだ。」
と笑って言う。
仁は沈んでいた肩を上げて
「補う?」
「そうだ。お前は1回その力を使ったとエリスから聞いているが覚えているか?」
少し考える。
(エリスと初めて会ってなんか、知らん奴に襲われた時のことか?)
その時のことは状況が状況だったのであまり記憶にはない。死を感じていて、それどころでは無かった。しかしその時、体に感じた感覚は覚えていた。
「多分・・・」
「曖昧だな。なんだ多分って。まぁ、いい。そん時、体に変化があっただろ?」
「ありました。」
「どうだった?」
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